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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#42

Jazz Standard Bible

日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。

そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。

一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は用意するのが大変なのでスマホのみ。
編集が面倒なのでノーカット、音にエフェクト掛けるのは禁止。

 

今回は全く演奏したことのない曲が2つも入ってて、なんじゃこりゃという気持ちで撮影しました。
まだまだ知らない曲って多いもんです。

そもそもジャズスタンダードバイブルに収録されていないジャズの名曲もたくさんありますから、曲を知るということだけでも一苦労なんですが、なんだかWから始まる曲って全然知らない曲の割合が多いような気が……

まあそれはともかく一つの曲を深く追求することも大事だけど、そもそもいろんな曲を知らなきゃ話にならないよね!というのもこの企画を始めるきっかけの一部ですから、最後まで気を抜かずにやっていこうと思います。

 

※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。

 

 

Well You Needn't




上級-

セロニアスモンクの作品の中でも知名度の高い曲です。

Bセクションは2拍ごとにコードチェンジが変わっていきますが、無理して追いかける必要はないと思います。
これらのゴチャゴチャ動くコードが最終的にどこへ向かうのかということに注目して演奏を組み立てることができると良いと思います。

またこの部分は手元の資料によるとマイルスバージョンとモンクバージョンでチェンジが異なるようです(iReal Proにもそんな感じの表記があります)。
ジャズスタンダードバイブルはマイルスバージョンで書かれており、実際の演奏ではこちらが一般的なのでしょう。

 

 

What A Difference A Day Made




初級-

お恥ずかしながらぜんっぜん知らない曲です。
しかし聴いてのとおり、とてもリリカルで心に入ってきやすいメロディなので初見にしてはすんなり演奏することができました。

いわゆる歌ものと呼ばれる部類に属する曲で、ボーカルによって演奏されることが多い曲のようです。
そういえば個人的には好きなんですけどね、ボーカルに伴奏するの。
得意かどうかはまた別ですが(笑)

少し調べた限りでもトランペットがメインでの演奏は多くはないようですし、個人的にはジャムセッションでコールされているのを見た記憶はありません。
しかし有名なボーカリストにカバーされているだけでなく比較的シンプルなコードチェンジですし、ボーカリストによってコールされる機会は少なくないのではないでしょうか?

 

 

What Are You Doing The Rest Of Your Life?




上級-

こちらもまったく知らない曲だったのですが、ルグランみたいなことしやがってと思ったらやっぱり安定のミシェルルグラン作品でした。
いかにもおフランスって感じの雰囲気というか、同じモチーフを転調して繰り返し、「綺麗でしょ?綺麗でしょ?」ってな感じがあまり好きではありません(失礼!)

こちらも僕自身ジャムセッションでコールされているのを見たことはありませんが、おそらくボーカリストによるコールが主となる曲でしょう。

アップルミュージックで少し調べたら僕のニュースクール時代の同級生、Alexander Claffyというベーシストが"Standards: What Are You Doing The Rest Of Your Life?"という作品で取り上げていました。
ピアノはデイビッドキコスキー、ギターはカートローゼンウィンケルというごっついメンバーで、素晴らしい作品ですのでぜひご一聴ください。

 

 

What Is This Thing Called Love?



初級-

こちらは打って変わってジャムセッション常連曲です。

多くのトランペットプレイヤーとってはウィントンマルサリスの演奏(Live At The House Of Tribes)が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、個人的にはクリフォードブラウン、メイナードファーガソン、クラークテリーが参加した"All-Star Live Jam Session"の方が印象深いものがあります。
このアルバムはライブジャムセッションというタイトルの通り、とてもリラックスした雰囲気の中で3人の全く個性の異なる名トランペッターがぶつかり合ってとても面白い作品です。

この曲、決して難易度も高くありませんし、ほとんどの人が知っている曲なので気軽にコールできる曲なのですが、曲のエンディングでまごつきやすい曲です。
メンバー間で事前に決めてしまうか、自分の中でだけでもどうやって終わらせるか前もって決めておくと良いかと思います。

ちなみにHot HouseやSubconscious-Leeなどは同じコードチェンジです。
どちらもトランペットにとっては演奏するのが大変な曲ではありますが、良い練習になるのでトライしてみましょう。

 

What's New




 初級+

元はといえばバラードナンバーですが、この動画のように少し速めのテンポでの演奏が個人的には好きです。
確か知り合いの方がこうやって演奏するのを見たのがはじめだったのですが、今思えばジャッキーマクリーンのかの有名なアルバム"Swing Swang Swingin' "が原点なのではないかと。
一方、トランペットプレイヤーとしては当然クリフォードブラウンやロイハーグローブの演奏もチェックしておきたいところです。

AABA形式で、ちょこまかとモーダルインターチェンジ(と解釈して良いんだろう多分)が入ってくるのがとても楽しい曲です。

頻繁にジャムセッションで演奏される曲かといえば決してそうではありませんが、コールしたときにそれ知らないです……とはなりづらいと思います。

 

 

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