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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#41

Jazz Standard Bible

日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。

そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。

一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は用意するのが大変なのでスマホのみ。
編集が面倒なのでノーカット、音にエフェクト掛けるのは禁止。

 

ちょっと忙しいせいもあり、そしてそれ以上に難しい曲が多くて今回なかなか時間がかかってしまいました。
もうVery EarlyやWaltz For Debbyなんかは頭の中が「イーーーー!!!」って感じです(笑)

また本来だったらWaltz For Debbyの後にはWatermelon Manですが、どうやってもiReal Proでの伴奏には無理があるのでスキップします。
この曲は高校時代に学園祭で演奏した思い出があります。今となっては全く演奏しなくなってしまいましたが(笑)


それと今回から偶然安く手に入ったシルキーB5も少し使ってみようかと思います。
吹きやすさで言うと圧倒的にバックなのですが、B5にも慣れたら今までとは違う感覚でトランペットを演奏することができそうです。

というわけで参ります、更新41回目!

 

※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。

 

 

Up Jumped Spring




中級+

トランペット吹きならフレディハバードの名演奏を耳にしたことがあるかと思います。

3拍子でとても可愛らしいテーマですが、コードチェンジを見てみるとなかなかの曲者。
一般的にはこの曲を知らない人がぱっと見て演奏できる曲ではないでしょう。

ありきたりの3拍子に飽きたらこの曲に手を出してみるのもいいかもしれません。
ジャムセッションでも難易度のわりにはまあコールされる方かと思います。

 

 

Very Early




上級+

ビルエバンスによる非常に美しい曲ではありますが、コードチェンジがもう脳汁全開という感じで演奏は非常に苦労します。
テーマを聴いたとおりモーダルインターチェンジというか転調というか、1つのメロディラインに聴こえつつもよく聴いてみるとあっちこっちへ飛んでいくような不思議な印象を受けます。

トランペットとしてはテーマの音域がちょっと問題です。
僕はもう無理矢理吹いてしまいましたが、Bセクションはうまくオクターブ下げできるところを作ってあげたほうがいいかもしれません。
とても美しい曲なので多くの方からの人気はあります。しかし少なくともトランペット向けではないよなぁ……

ありきたりの3拍子に飽きた上でさらに苦しみたいという方は手を出してみると良いでしょう(笑)

 

 

Walkin'




初級-

今回取り上げた5曲の中で唯一の初級ランクとなる曲です。
ブルース曲ではありますが、ジャムセッションでコールされることはなぜかあまり多くありません。

他の様々なブルース曲と同じようにこの曲もテーマを練習するだけでジャズっぽさを学ぶ良い教材になると思います。
どこにアクセントがつくのか、なぜこんな音を使っているのかということを考えながら練習すると良いでしょう。

この動画ではiReal Proの都合上イントロでの伴奏が変になっていますが、実際にはジャズスタンダードバイブルに書いてある通りのアレンジで演奏しましょう。

 

 

Waltz For Debby




中級+

こちらもVery Earlyと同じくビルエバンスによる曲。
彼の曲はガラスのように繊細で美しく、しかも知的で演奏の難易度の高いものが多いように思います。

この曲は一般の方でも知っているくらいの抜群の知名度のわりにはジャムセッションでのコールは多くありません。
また実際に演奏されるときはこの動画のようにアドリブソロの部分まで3拍子ではなく4拍子で演奏されることが多いかと思います。

やさしげなメロディのくせして後半へ向かうにつれてややこしくなるというか、とにかくアドリブソロの演奏にはちょっと苦労します。
まさに美しい曲は難しいって法則そのまんまですね、この曲。

今回はiReal Proの都合上アドリブも3拍子にせざるを得ませんでしたが、4拍子だったらもう少し楽でしょう。

 

 

Wave




中級+

ジョビンによるボサノバ曲です。
ボサノバを演奏する上で問題となりがちなのがそのキー。
ギター向けに書かれているので他の管楽器からすると#が多くて大変なのですが、この曲もそんな例の一つに挙げられる曲です。

またこの曲の場合はトランペットで演奏する上では楽譜に書いてある通りの音の高さではどうしても無理が生じてしまうため、部分的にオクターブ下げてやった方が曲の美しさを損なうことが無くて良いでしょう。

ジョビンの曲といえばディミニッシュの使い方が特徴的です。
ジャズのアドリブというとツーファイブワンをいかにうまくクリアしていくかということにフォーカスしがちですし、事実それはアドリブを学ぶ上での王道パターンです。
しかしディミニッシュコードへの理解を深めることによってより演奏の幅が広がっていくのですが、そのうち別記事で書いてみたいと思います。

 

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