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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#35

Jazz Standard Bible

日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。

そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。

一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は用意するのが大変なのでスマホのみ。
編集が面倒なのでノーカット、音にエフェクト掛けるのは禁止。

 

暑さと存外の多忙のせい(という言い訳)で更新ペースがガタ落ちしていますが、以前のように短期間でまとめて収録するより少し時間を空けてから5曲収録する方がなんというか心の持っていき方が少しずつ進歩するのが分かるような気がします。

普段頭では分かっているつもりではあるし人に教えてもいることではありますが、それを再び発見し、実践するということ。大事ですね~。

……暑さのせいで真面目になってしまいました。35回目の更新です!

 

※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。

 

 

Smoke Gets In Your Eyes




上級-

「煙が目にしみる」という邦題で、ジャズトランペッターなら必ず聴いておくべきアルバム、クリフォードブラウンの"Clifford Brown With Strings"に収録されている名曲です(キーは違いますが)。
なんだかもうそれと比べてしまうと別の意味で涙の止まらない演奏を繰り広げてしまいましたが、これが今の己の実力ということで……

さて、ジャズスタンダード曲というと大抵の曲は途中で転調したって大したことはないのですが、この曲に関してはなかなかハードです。

それはBセクションのDbメジャー(実音Bメジャー)への転調です。
わざわざ楽譜上の調号でもしっかりと示されているほどの見事な転調っぷり(笑)
他のスタンダード曲でも異例中の異例ではないでしょうか。

残念ながらジャムセッションでの演奏頻度は高くはありませんが、トランペット吹きならぜひ挑戦したい曲です。

 

 

So What




初級+

え、この曲のレーティングってどうすれば良いの?となる曲ですが、あくまでシンプルな曲だからという理由で初級+にしてみました。
ジャムセッションでもロニージョーダンによる演奏に触発されたのか、エイトでやりたいという初心者のプレイヤーの方がたまにいます。

本家はもちろんマイルスデイビスの"Kind Of Blue"に収録されているものです。
しかし
アプリの伴奏でゆっくりだとさすがに間が持たないので今回はアップテンポで演奏してみました。

実際にジャムセッションで演奏する際はゆっくりでも速くても良いでしょう。
ビバップ、ハードバップへのアンチテーゼとしてのシンプルさを持ち合わせており、とても演奏しがいのある深い曲ですね。

 

 

Softly, As In A Morning Sunrise




初級-

この曲よく知ってるし実際に演奏したこともあるんだけどとっさにフルの曲名が出てこないランキングナンバー1に入るであろう曲です。
僕は実際にライブで曲紹介をするときに「ソフトリー」以降の名前が出てこなかった現場を目撃しています(笑)

普段「ソフトリー」と略して呼ばれることの多い曲ですが、Bセクション以外はほぼ全てDマイナーで、これからマイナーキーの曲に挑戦したいという初心者の方におすすめしやすい曲です。

ソニーロリンズやポールチェンバースなど数々の名演が残されている曲でもありますし、当然ジャムセッションでのコール率は高い方です。
もしジャムセッションでこの曲をやりたいのなら早めにコールしてしまいましょう。

 

Solar




初級-

いわゆるマイナーブルースに分類される曲ですが、少し特徴的なコードチェンジを持っている曲です。

この曲はミディアムスローからアップテンポまで楽しむことができるのですが、多くのジャムセッションではどんな曲でもミディアムアップくらいの速さで演奏される傾向が多いような気がします。

たまには思い切ってアップテンポ、もしくは逆にスローに曲を味わってみてはいかがでしょうか?
演奏し慣れた曲でも思わぬ側面を垣間見ることができると思いますよ。

今回はテンポ270での演奏でしたが、マーティンコミッティのピストンがちゃんとついてきてくれるのに驚きです。
イマイチついてきてないのは頭なんですが、そればかりは永遠の課題となりそうです。

 

 

Some Other Blues




中級-

げっ、これトランペットで演奏するキーじゃないじゃん!!!と思いつつ無理矢理突破しました。
まあもしウィントンマルサリスが演奏したら一発で完璧な演奏するんだろうし、俺だってどうにか……(無理)

中級-というレーティングももちろんトランペットでこのテーマを演奏するならという想定でのものです。
ジャズスタンダードバイブルにはアドリブ中のコードチェンジとしてシンプルなジャズブルースのものが別途用意されていますが、今回のようにテーマそのままのチェンジで演奏するのもスリリングで楽しいかもしれませんね。
ちなみに僕はこの曲がジャムセッションでコールされているのを見たことはありません。良かった~

 

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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#34

 

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