Blog ブログ

体験入学受付中

HOME // ブログ // ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#36

Blog ブログ

CATEGORY


ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#36

Jazz Standard Bible

日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。

そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。

一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は用意するのが大変なのでスマホのみ。
編集が面倒なのでノーカット、音にエフェクト掛けるのは禁止。

 

大絶賛夏バテ中ですが、夏バテに負けつつもぼちぼちやっています。

ジャズスタンダードバイブルの目次を見ると分かるんですが、この後スペインがあるんだよなあ……i Real proで再現できんのかなこれ……まあできなくても良いか、難しいし(本音)。

というわけでとりあえず今回もどうにかこうにか5曲のアップです。更新36回目!

 

※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。

 

 

Someday My Prince Will Come




初級+

説明するまでもありませんが「いつか王子様が」の邦題で、マイルスデイビスによる演奏でも知られるジャズスタンダード曲です。
なんだかファンタジーな感じがして個人的にはあまり好きになれない曲なんですが、曲の知名度からか一般の方からのリクエストで演奏することが多いです。

とはいえ美しく、Cメジャーの世界をグルグル回っていくようなコードチェンジで、気分が乗ればとても楽しく演奏できる曲……なはず……です。

トランペットにとってこの曲のテーマの演奏はちょっと大変です。
辛い場合は無理せず素直にオクターブ下げても問題ないでしょう。

 

 

Someone To Watch Over Me




中級+

少し前にマンションか何かのテレビCMで使われていた曲だと記憶しています。
とても美しくて大好きな曲なのですが、随所に現れるディミニッシュが頭を悩ませてくれます。

めんどくさいですよね~ディミニッシュって(笑)
とても美しい響きだし、ハーモニーを強くプッシュしてくれるコードなので決して嫌いではないのですが、一般的にはII-V-Iの陰に隠れてあまり注目されない(?)のが残念な気がします。

ボサノバやこの曲のようにバラードでよく出てくる印象がありますが、アドリブに慣れてきた中級者以上の方にはもっともっと注目して欲しいコードです……って自分がもっと上手く演奏できるようになってから言えってね。

 

 

Song For My Father




初級+

これぞホレスシルバー!と言いたくなるような曲です。
ジャムセッションでのコール頻度は珍しい方だと思いますが、ホレスシルバー作品は一部でコアな人気を誇っています。

この曲は複雑なコードチェンジでもないうえに一見してジャズっぽい雰囲気を持ち合わせている曲ですから、初心者の方がちょっとしたイベントなどで演奏するのにも向いている曲かもしれません。

ゆったりしたイーブンのリズムなので中だるみしないよう、幅広い音域と様々な種類の音符を組み合わせ、メリハリの利いた演奏を心がけるといいでしょう。

 

 

The Song Is You




中級-

いわゆるAABC編成の曲ではありますが、1回目と2回目のAセクションが微妙に異なるのに気をつける必要があります。
Bセクションもスタンダード曲ではちょっと珍しいキーへと転調しますから当然要注意。
最後のCセクションはAセクションと似たような進行ではありますが、モーダルインターチェンジの仕方が異なるので気が抜けません……ようは最初から最後まで要注意ですよと(笑)

この曲といえばやはりチャーリーパーカーによる演奏が最も有名なのではないでしょうか。
アップテンポにもかかわらず朗々としたテーマの歌い方、弾むようなアドリブソロはいつ聴いてもほれぼれしますね。

 

 

Sonnymoon For Two




初級-

非常にシンプルで、なおかつとてもカッコいいブルースです。
脂の乗りまくっていたソニーロリンズらしい曲ですね。
そういえばブルース曲の中ではあまり頻繁にコールされないような気がしますが僕の周りだけでしょうか。

音源ではロリンズによる演奏も当然素晴らしいのですが、当時あまりよく聴いたことのなかったデクスターゴードンの"The Montmartre Collection"を聴いた時にはロリンズとはまた違うクール&ダンディさにぶったまげました。

ちょっと変わったところだとケヴィンヘイズによる思い切ったアレンジの演奏も好きです。

実際に聴いて頂ければわかりますが、同じメロディでも全然違う曲に生まれ変わります。
まあ他ジャンルの音楽でも無いことではありませんが、比較的容易に姿かたちをガラッと変えてしまう面白さはジャズならではの醍醐味でしょうね。

 

←前回

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#35

 

次回→

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#37

ブログ一覧