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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。

ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#44

Jazz Standard Bible

日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。

そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。

一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は用意するのが大変なのでスマホのみ。
編集が面倒なのでノーカット、音にエフェクト掛けるのは禁止。

 

いろいろやっているうちに12月30日になっちゃった……
うーむ、年が明ける前に全部アップするのは無理か。

残り10曲になってきましたが、微妙に年明けまで残してしまいそうです。

 

そうそう、寒い時期に寒いところでトランペットを練習するのはよくありません。

気合で我慢すればいいとか、吹いているうちに温まるから大丈夫とかいうのは大間違いです。
そのうち記事にまとめてみようかと思いますが、寒さに負けて筆不精に拍車がかかっているのでもしかしたら春ごろになるかもしれません(笑)

 

※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。

 

 

Woody'n You




中級+

ディジーガレスピーによるビバップチューンです。
曲の構造は典型的なAABA形式で、ビバップチューンのなかでは比較的シンプルなメロディです。

……が、コードチェンジが少々厄介。

マイナーセブンフラットファイブ(=ハーフディミニッシュ)が頻出し、最終的な解決先はメジャーセブン。
特に各Aセクションの最後のII-V-IはFm7b5|Bb7|EbM7(コンサートキーだとEbm7b5|Ab7|DbM7)で、ここをスムーズに演奏するには慣れが必要です。

Bセクションではオプションとして書いてある方のチェンジも非常に楽しいです。
この曲に少し慣れてきたらぜひ挑戦してみるといいでしょう。

 

 

Work Song




初級-

キャノンボールアダレイ、ナットアダレイによってよく演奏された曲で、非常に人気のある曲です。

ブルーノートスケールほぼ一発というとても潔いテーマですが、僕にとっては複雑な曲を演奏するよりも難しく感じます。
こういった曲は心の中に「ブルー」を持つか、さもなくば全く新しい解釈を生み出さなければかっこよく演奏するのは難しいでしょう。

その知名度のわりにはジャムセッションでそこまで頻繁にコールされることがないのには、もしかしたらそういったことも関係しているのかもしれません。

 

 

Yardbird Suite




初級+

こちらはジャムセッション常連曲と言えるのではないでしょうか。

Bセクションの一部がF#マイナーに転調するのが少し面倒ですが、トランペットにとっては3番ピストンを正確に使う良いトレーニングとなるでしょう。

意外なことかもしれませんが、アドリブが上手くいかない原因の中に実はこの3番ピストンをきっちり使えていないことがあったりします。

もちろんアドリブが上手くいかない理由なんて一つであるわけではないのですが、その中でも3番ピストンを素早く正確に動かすということは比較的簡単なトレーニングで改善してきます。

ですからこういった曲になるとなんだか調子が悪いなという方はアドリブそのものではなく、3番ピストンの正確さに注目して練習してみるといいかもしれません。

 

 

Yes Or No




上級-

ご存知ウェインショーターによる、単純に超カッコいい曲です。
爽やかでどこまでもかっ飛んでいきたくなるような曲調だと僕は感じます。

超カッコいいとは言ってもテナーサックス向けの音域で書かれており、ジャズスタンダードバイブルに書いてある通りにトランペットで演奏するとちょっと具合が悪い感じがします(笑)

しかしショーターの曲は本当になんでこんなに斬新なメロディをしているのでしょうか。
この曲はショーター作品の中では決して複雑ではない方のコードチェンジですが、それにもかかわらず他のジャズスタンダードとは一線を画したメロディです。

多くのジャズミュージシャンが彼の作品を研究するのも頷けます。

 

 

Yesterdays




初級+

知名度の高いスタンダード曲だと思うのですが、なぜかジャムセッションではあまりコールされないような気がします。

トランペッターであればクリフォードブラウンの演奏は聴いたことがあるでしょうが、プラグドニッケルのライブ版でマイルスが演奏しているYesterdaysも非常に素晴らしい演奏です。

バラードで演奏しても、ゆっくりのスイングでもアップテンポで演奏してもとても美しいメロディですし、トランペットで演奏するのに向いている曲だと思うんですけどね~。

 

 

 

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