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モネット“っぽい”マウスピースについて4 – コピーモデル
だいぶ前にまとめて書いたモネットのマウスピースに関する記事ですが、最近ではモネットだけでなく、モネットに似た特徴を持つブランドのマウスピースを使っている人をちらほらと見かけるようになりました。
これまではピッチセンター理論に基づいた設計のために高い音が出やすく、またビッグスロートを採用してファットな音を出しやすいマウスピースといえばモネット一択でした(もちろん誰でもというわけではありませんが)。
しかし当然のことながらモネットのマウスピースで演奏すると良くも悪くもモネットらしい音が出るため、その個性を好まない人にとっては敬遠されがちなものです。
そんな中、最近になって他の選択肢が知られるようになってきたわけですからいくつかご紹介してみたいと思います。
ただし必ずしも全てを実際に使ったことがあるというわけではないので悪しからずご容赦ください。
どなたか買ってくれればレビューしますけど(笑)
またこのページに掲載している情報は全て2019年10月時点でのものです。
過去記事:
Monetteマウスピースについて1(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて3 ピッチセンターとは
Monetteマウスピースについて4 その種類
Monetteマウスピースについて5 実際に演奏するにあたって
Monetteマウスピースについて6 どうやってリスクを抑えて導入したか
Monetteマウスピースについて7 最後に
今回はモネットを意識したモデルというよりもモネットのコピーモデルについて書いてみたいと思いますが、これはカンスタルのものが有名なのではないでしょうか。
https://www.kanstul.com/one-piece-trumpet-mouthpiece-m-series/
カンスタルのMシリーズ、これがモネットのコピーとされています。
ただしコピーモデルとは言っても公式にはモネットのコピーとは記述されていません(そりゃそうか)。
考えてみればマウスピースなんて形をスキャンし、そのデータを機械に入力して切削すれば形(内部構造も含む)は同じものができてしまいます。
素材と焼きなまし工程まで完全コピーすることは不可能かもしれませんが、マウスピースにおいて最も重要な要素である形をほぼ完全コピーできてしまえばかなり近い性能のものができてしまうのは想像に難くありません。
ただし僕自身現物を手に入れて比較したことはありませんので、もしかしたら細部はモネットのものとは違いがあるかもしれないということを明記しておきます。
公式サイト上ではモネットのLTとSTC-1に相当するモデルの画像しか載っていませんが、中古市場では過去にXLTやSTC-2,STC-3のようなモデルもごくわずかに出回っていたようです。
これ以外にも中古市場ではモネットのLTの本体に別のメーカーのリムなどを組み合わせたモデルなども散見されており、恐らくカンスタルに直接指定すればこのようなオーダーにも応じてくれているのではないでしょうか。
さすがにレゾナンスのコピーモデルはまだ見たことがありませんが、そのうちこれもコピーしてしまうんじゃないでしょうか(笑)
型番末尾に"P"が付くモデルは"Pバックボア"とされています。
公式サイト下部にある比較表を見るとスロート径が大きいので恐らくモネットのPLANAに相当するものであると推察されます。
本家モネットが基本的にゴールドプレートなのに対し、カンスタルは基本的にシルバープレート。
その分お値段も控えめになっています。
公式サイトを見ていて感じた問題点がひとつあります。
それは型番が分かりづらいということです。
公式サイトの説明文から推測できることを以下にまとめてみました。
AP=ピッコロトランペット用
型番末尾のP=PLANA仕様
番号=モネットの番号と対応するリム径
番号の前のアルファベット=BはBb管用、CはC管用
R=ラウンドリム
MF=ファーガソンモデル
J=リム内径が(同じ番手のモデルに対して)わずかに小さく、リムの内側がシャープという記述。モネットでいうところのSLAPに似ていなくもないが多分違いそう。
D,LM,VS=カップの深さのバリエーション
FLT=フランペットカップ(多分)
L=基本的にはリード向けという意味で用いられることが多いが、例えばM-B2LとM-BL2では全然リム内径が違うのが謎。
最後の項目、"L"の意味がちょっとややこしいのでもし注文される場合はよく注意すべきです。
しかもそもそもどのモデルがどのウエイトなのかの記述が全く見当たりません。
LTなのかSTC-1なのかだけでも大きく異なりますし、公式サイトには載っていないXLTやSTC-3、レゾナンスなどがもしパーソナルオーダー可能だとしたらかなり選択の幅が広がるのですが。
気になるお値段は120ドル(送料別)。
Mシリーズ全てのモデルで共通なようです。
ちなみにフリューゲルホルンのモネットコピーモデルでも同一価格です。
参考:レゾナンスクラシックは265ドル、レゾナンスプラーナが349ドル※2019年10月現在。
残念ながらトランペットのマウスピースは吹いたことがありません。
しかし知人の方からモネットのフリューゲルホルンのマウスピースをお借りした時、一緒にMシリーズのフリューゲルホルンマウスピースM-4FLを一緒にお借りしたことがあります。
全く同じ型番というわけではなかったのですが、モネットの方は音の輪郭の部分に金属的なキラキラが強く含まれる、いわゆるモネットらしい響きであったのに対し、カンスタルのコピーモデルはもう少し地味で、一般的なマウスピースに近い鳴りでした。
またカンスタルはシルバープレートなのでゴールドプレートの滑りやすい感じが苦手でモネットはちょっとな~という方には需要あるかもしれません。
最後になりましたが、モネットのコピーモデルといえばスペインのOBRACも有名です。
本当はここでカンスタルと一緒に紹介するつもりでしたが、ホームページがスペイン語なのと大して情報が載っていないので断念しました(笑)
もし気になる方はOBRAC公式サイトをご覧ください。
これまではピッチセンター理論に基づいた設計のために高い音が出やすく、またビッグスロートを採用してファットな音を出しやすいマウスピースといえばモネット一択でした(もちろん誰でもというわけではありませんが)。
しかし当然のことながらモネットのマウスピースで演奏すると良くも悪くもモネットらしい音が出るため、その個性を好まない人にとっては敬遠されがちなものです。
そんな中、最近になって他の選択肢が知られるようになってきたわけですからいくつかご紹介してみたいと思います。
ただし必ずしも全てを実際に使ったことがあるというわけではないので悪しからずご容赦ください。
どなたか買ってくれればレビューしますけど(笑)
またこのページに掲載している情報は全て2019年10月時点でのものです。
過去記事:
Monetteマウスピースについて1(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて3 ピッチセンターとは
Monetteマウスピースについて4 その種類
Monetteマウスピースについて5 実際に演奏するにあたって
Monetteマウスピースについて6 どうやってリスクを抑えて導入したか
Monetteマウスピースについて7 最後に
今回はモネットを意識したモデルというよりもモネットのコピーモデルについて書いてみたいと思いますが、これはカンスタルのものが有名なのではないでしょうか。
https://www.kanstul.com/one-piece-trumpet-mouthpiece-m-series/
カンスタルのMシリーズ、これがモネットのコピーとされています。
ただしコピーモデルとは言っても公式にはモネットのコピーとは記述されていません(そりゃそうか)。
考えてみればマウスピースなんて形をスキャンし、そのデータを機械に入力して切削すれば形(内部構造も含む)は同じものができてしまいます。
素材と焼きなまし工程まで完全コピーすることは不可能かもしれませんが、マウスピースにおいて最も重要な要素である形をほぼ完全コピーできてしまえばかなり近い性能のものができてしまうのは想像に難くありません。
ただし僕自身現物を手に入れて比較したことはありませんので、もしかしたら細部はモネットのものとは違いがあるかもしれないということを明記しておきます。
ラインナップ
公式サイト上ではモネットのLTとSTC-1に相当するモデルの画像しか載っていませんが、中古市場では過去にXLTやSTC-2,STC-3のようなモデルもごくわずかに出回っていたようです。
これ以外にも中古市場ではモネットのLTの本体に別のメーカーのリムなどを組み合わせたモデルなども散見されており、恐らくカンスタルに直接指定すればこのようなオーダーにも応じてくれているのではないでしょうか。
さすがにレゾナンスのコピーモデルはまだ見たことがありませんが、そのうちこれもコピーしてしまうんじゃないでしょうか(笑)
型番末尾に"P"が付くモデルは"Pバックボア"とされています。
公式サイト下部にある比較表を見るとスロート径が大きいので恐らくモネットのPLANAに相当するものであると推察されます。
本家モネットが基本的にゴールドプレートなのに対し、カンスタルは基本的にシルバープレート。
その分お値段も控えめになっています。
唯一の問題点(?)
公式サイトを見ていて感じた問題点がひとつあります。
それは型番が分かりづらいということです。
公式サイトの説明文から推測できることを以下にまとめてみました。
AP=ピッコロトランペット用
型番末尾のP=PLANA仕様
番号=モネットの番号と対応するリム径
番号の前のアルファベット=BはBb管用、CはC管用
R=ラウンドリム
MF=ファーガソンモデル
J=リム内径が(同じ番手のモデルに対して)わずかに小さく、リムの内側がシャープという記述。モネットでいうところのSLAPに似ていなくもないが多分違いそう。
D,LM,VS=カップの深さのバリエーション
FLT=フランペットカップ(多分)
L=基本的にはリード向けという意味で用いられることが多いが、例えばM-B2LとM-BL2では全然リム内径が違うのが謎。
最後の項目、"L"の意味がちょっとややこしいのでもし注文される場合はよく注意すべきです。
しかもそもそもどのモデルがどのウエイトなのかの記述が全く見当たりません。
LTなのかSTC-1なのかだけでも大きく異なりますし、公式サイトには載っていないXLTやSTC-3、レゾナンスなどがもしパーソナルオーダー可能だとしたらかなり選択の幅が広がるのですが。
価格
気になるお値段は120ドル(送料別)。
Mシリーズ全てのモデルで共通なようです。
ちなみにフリューゲルホルンのモネットコピーモデルでも同一価格です。
参考:レゾナンスクラシックは265ドル、レゾナンスプラーナが349ドル※2019年10月現在。
モネットとの違いは
残念ながらトランペットのマウスピースは吹いたことがありません。
しかし知人の方からモネットのフリューゲルホルンのマウスピースをお借りした時、一緒にMシリーズのフリューゲルホルンマウスピースM-4FLを一緒にお借りしたことがあります。
全く同じ型番というわけではなかったのですが、モネットの方は音の輪郭の部分に金属的なキラキラが強く含まれる、いわゆるモネットらしい響きであったのに対し、カンスタルのコピーモデルはもう少し地味で、一般的なマウスピースに近い鳴りでした。
またカンスタルはシルバープレートなのでゴールドプレートの滑りやすい感じが苦手でモネットはちょっとな~という方には需要あるかもしれません。
最後になりましたが、モネットのコピーモデルといえばスペインのOBRACも有名です。
本当はここでカンスタルと一緒に紹介するつもりでしたが、ホームページがスペイン語なのと大して情報が載っていないので断念しました(笑)
もし気になる方はOBRAC公式サイトをご覧ください。