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モネット“っぽい”マウスピースについて3 – Lotus
だいぶ前にまとめて書いたモネットのマウスピースに関する記事ですが、最近ではモネットだけでなく、モネットに似た特徴を持つブランドのマウスピースを使っている人をちらほらと見かけるようになりました。
これまではピッチセンター理論に基づいた設計のために高い音が出やすく、またビッグスロートを採用してファットな音を出しやすいマウスピースといえばモネット一択でした(もちろん誰でもというわけではありませんが)。
しかし当然のことながらモネットのマウスピースで演奏すると良くも悪くもモネットらしい音が出るため、その個性を好まない人にとっては敬遠されがちなものです。
そんな中、最近になって他の選択肢が知られるようになってきたわけですからいくつかご紹介してみたいと思います。
ただし必ずしも全てを実際に使ったことがあるというわけではないので悪しからずご容赦ください。
どなたか買ってくれればレビューしますけど(笑)
またこのページに掲載している情報は全て2019年9月時点でのものです。
過去記事:
Monetteマウスピースについて1(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて3 ピッチセンターとは
Monetteマウスピースについて4 その種類
Monetteマウスピースについて5 実際に演奏するにあたって
Monetteマウスピースについて6 どうやってリスクを抑えて導入したか
Monetteマウスピースについて7 最後に
今回はブラスト!などの活動で有名なアダムラッパによって立ち上げられたブランド、ロータスについて書いてみたいと思います。
https://www.lotustrumpets.com
ラッパ自身元モネットユーザーだけあって、ロータスで販売されているマウスピースやトランペットはもろにモネットの影響を受けています。
日本での知名度はいまひとつといったところで、マウスピースもトランペット本体もメイン使用しているプレイヤーは見たことがありません。
しかしあのアダムラッパが作ったマウスピースということで期待が持てそうなブランドではあります。
冒頭からショッキングな宣伝動画です(笑)
実際に演奏している動画としてはこれが参考にしやすいかもしれません。
僕の知り合いが目の前で通常のマウスピースと吹き比べているところを聴いたことがありますが、やはりこのマウスピースも音の根っこが太く、高音域に上っていくのが楽そうな印象でした。
というわけで今回はラインナップよりまずはその特徴から見ていきましょう。
ロータスのマウスピースの性能に関する特徴は以下の通りです。
※公式サイトより意訳
非常に簡単に正確な音程で演奏することができる。
特に高音域が簡単に出るようになる。
持久力を劇的に改善する。
馴染みやすいリムとカップで(他社のマウスピースからの)移行が簡単。
基本ラインナップは2種類存在し、全長とジオメトリ(スロート径やバックボアのことかと)が異なるということです。
一般的なマウスピースからの移行が簡単。
プラスと比べるとわずかにオクターヴが圧縮されている(高音域がぶら下がるという意味?)が、力んで演奏する癖がある場合にはほぼパーフェクトに聴こえる。
※モネットで言うところのクラシックに相当?
過度のプレッシャーを掛けずに効率の良い奏法ができれば完璧に正確な音程を演奏でき(意訳自信なし)、高音域もより楽に演奏できる。
※こちらは同じくPRANAに相当かと
モネットではPRANAは焼きなまししたブラス、クラシックは通常のブラスという設定でしたが、ロータスではプラスかスタンダードかにかかわらず以下の2種類から選択可能なようです。
ただしフィニッシュは全モデルシルバープレートです。
太く柔軟な音。
豊かな音色で、中~低音域の倍音の成分が多い。
クラシックやスモールコンボでのジャズ、もしくはホールで演奏するような場合に向く。
安定しており、音のツボを捉えやすい。
直線的で明るい音色。
よりクリアなアーティキュレーション(?)
リードや商業的な演奏、より正確さが求められるような演奏に向く。
なんと1,2,3,7の4種類しかありません。
Lotus2 - 16.75mm
Lotus3 - 16.50mm
Lotus7 - 16.30mm
ある意味潔いというかなんなのか……
一方カップの深さは7通り存在します。
公式サイトからアクセスできるpdfファイルにはカップ一つ一つに対して詳細な説明が書いてあるのですが、やたらと長いので大部分は割愛しています。
XS - バックのFに相当。持久力、ハイトーン重視のセッティング。
S - バックのEに相当。リード向けではあるが音が小さく細くならず、全音域において豊かな音色を維持することができる。
M - バックのDに相当。リードと一般的なマウスピースの中間の性格を持つ。
L - バックのCに相当。標準的なカップで幅広いジャンルに対応。
XL - バックのBに相当。より大きくファットな音。※L,XLにはオプションでスロート径が少し小さいものが存在。
LV - LのVカップ版。ダークで柔らかくスムースな音色。ジャズやヘビーなトランペット向け。
XLV - フリューゲルホルンのような暖かく太い音色。
なかなか面白い説明文なので英語に自信のある方はこんなテキトーな訳ではなく原文を読んでみることを是非おすすめします。
スタンダードかプラスにかかわらず、ブラスは180ユーロ(1ユーロ120円換算で21600円)、ニッケルシルバーは200ユーロ(同24000円)です。
こちらもモネットと比べると大分良心的です。
ちなみにウエイトのバリエーションは存在しないようです。
見た感じではモネットで言うところのLTに相当する重さでしょうか。最も汎用性の高いウエイトだと思います。
バックボアやスロート径の具体的な数値などの記述を見つけることができませんでしたが、そのコンセプトだけを見てもモネットを強く意識していることは間違いないでしょう。
唯一のネックは日本で試奏できるお店がほぼ皆無というところ。
僕の知り合いが試奏したのもとある楽器店の店員さんの私物をお借りしてでしたし、どうにかそのお店で取り扱ってくれませんかねNさん!(笑)
これまではピッチセンター理論に基づいた設計のために高い音が出やすく、またビッグスロートを採用してファットな音を出しやすいマウスピースといえばモネット一択でした(もちろん誰でもというわけではありませんが)。
しかし当然のことながらモネットのマウスピースで演奏すると良くも悪くもモネットらしい音が出るため、その個性を好まない人にとっては敬遠されがちなものです。
そんな中、最近になって他の選択肢が知られるようになってきたわけですからいくつかご紹介してみたいと思います。
ただし必ずしも全てを実際に使ったことがあるというわけではないので悪しからずご容赦ください。
どなたか買ってくれればレビューしますけど(笑)
またこのページに掲載している情報は全て2019年9月時点でのものです。
過去記事:
Monetteマウスピースについて1(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて3 ピッチセンターとは
Monetteマウスピースについて4 その種類
Monetteマウスピースについて5 実際に演奏するにあたって
Monetteマウスピースについて6 どうやってリスクを抑えて導入したか
Monetteマウスピースについて7 最後に
今回はブラスト!などの活動で有名なアダムラッパによって立ち上げられたブランド、ロータスについて書いてみたいと思います。
https://www.lotustrumpets.com
ラッパ自身元モネットユーザーだけあって、ロータスで販売されているマウスピースやトランペットはもろにモネットの影響を受けています。
日本での知名度はいまひとつといったところで、マウスピースもトランペット本体もメイン使用しているプレイヤーは見たことがありません。
しかしあのアダムラッパが作ったマウスピースということで期待が持てそうなブランドではあります。
冒頭からショッキングな宣伝動画です(笑)
実際に演奏している動画としてはこれが参考にしやすいかもしれません。
僕の知り合いが目の前で通常のマウスピースと吹き比べているところを聴いたことがありますが、やはりこのマウスピースも音の根っこが太く、高音域に上っていくのが楽そうな印象でした。
というわけで今回はラインナップよりまずはその特徴から見ていきましょう。
特徴
ロータスのマウスピースの性能に関する特徴は以下の通りです。
※公式サイトより意訳
非常に簡単に正確な音程で演奏することができる。
特に高音域が簡単に出るようになる。
持久力を劇的に改善する。
馴染みやすいリムとカップで(他社のマウスピースからの)移行が簡単。
ラインナップ
基本ラインナップは2種類存在し、全長とジオメトリ(スロート径やバックボアのことかと)が異なるということです。
スタンダード
一般的なマウスピースからの移行が簡単。
プラスと比べるとわずかにオクターヴが圧縮されている(高音域がぶら下がるという意味?)が、力んで演奏する癖がある場合にはほぼパーフェクトに聴こえる。
※モネットで言うところのクラシックに相当?
プラス
過度のプレッシャーを掛けずに効率の良い奏法ができれば完璧に正確な音程を演奏でき(意訳自信なし)、高音域もより楽に演奏できる。
※こちらは同じくPRANAに相当かと
素材による違い
モネットではPRANAは焼きなまししたブラス、クラシックは通常のブラスという設定でしたが、ロータスではプラスかスタンダードかにかかわらず以下の2種類から選択可能なようです。
ただしフィニッシュは全モデルシルバープレートです。
焼きなまししたブラス (Annealed Brass)
太く柔軟な音。
豊かな音色で、中~低音域の倍音の成分が多い。
クラシックやスモールコンボでのジャズ、もしくはホールで演奏するような場合に向く。
ニッケルシルバー
安定しており、音のツボを捉えやすい。
直線的で明るい音色。
よりクリアなアーティキュレーション(?)
リードや商業的な演奏、より正確さが求められるような演奏に向く。
リムサイズ
なんと1,2,3,7の4種類しかありません。
Lotus1 - 17mm
Lotus2 - 16.75mm
Lotus3 - 16.50mm
Lotus7 - 16.30mm
ある意味潔いというかなんなのか……
カップ
一方カップの深さは7通り存在します。
公式サイトからアクセスできるpdfファイルにはカップ一つ一つに対して詳細な説明が書いてあるのですが、やたらと長いので大部分は割愛しています。
XS - バックのFに相当。持久力、ハイトーン重視のセッティング。
S - バックのEに相当。リード向けではあるが音が小さく細くならず、全音域において豊かな音色を維持することができる。
M - バックのDに相当。リードと一般的なマウスピースの中間の性格を持つ。
L - バックのCに相当。標準的なカップで幅広いジャンルに対応。
XL - バックのBに相当。より大きくファットな音。※L,XLにはオプションでスロート径が少し小さいものが存在。
LV - LのVカップ版。ダークで柔らかくスムースな音色。ジャズやヘビーなトランペット向け。
XLV - フリューゲルホルンのような暖かく太い音色。
なかなか面白い説明文なので英語に自信のある方はこんなテキトーな訳ではなく原文を読んでみることを是非おすすめします。
価格
スタンダードかプラスにかかわらず、ブラスは180ユーロ(1ユーロ120円換算で21600円)、ニッケルシルバーは200ユーロ(同24000円)です。
こちらもモネットと比べると大分良心的です。
ちなみにウエイトのバリエーションは存在しないようです。
見た感じではモネットで言うところのLTに相当する重さでしょうか。最も汎用性の高いウエイトだと思います。
バックボアやスロート径の具体的な数値などの記述を見つけることができませんでしたが、そのコンセプトだけを見てもモネットを強く意識していることは間違いないでしょう。
唯一のネックは日本で試奏できるお店がほぼ皆無というところ。
僕の知り合いが試奏したのもとある楽器店の店員さんの私物をお借りしてでしたし、どうにかそのお店で取り扱ってくれませんかねNさん!(笑)