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ジャズスタンダードバイブル トランペットで全部吹く。#33
日本全国のジャムセッションで共通の曲集として使われているジャズスタンダードバイブル。通称黒本。
そのジャズスタンダードバイブルを最初から最後までトランペットもしくはフリューゲルホルンで演奏してみようという企画です。
一応ルールとしては
テーマを1コーラス、そしてアドリブを1コーラスずつ演奏。
ただし伴奏に使うアプリ、iReal proで再現困難な曲は除外。
撮影機材は
ここら辺からRに突入です。
残り曲数も減ってきたとはいえ残った曲の中には一筋縄ではいかないものがまだまだ控えています。
どうにかして逃げる口実ができないかなぁーと必死に考えていますが、収録はゆっくりとしかし着実に進んでいきます。
さあ今回も涙ながらに参りましょう。33回目!
※難易度分けは初級- 初級+ 中級- 中級+ 上級- 上級+の順。文中に出てくるキーや音名などは全てinBb表記。
Recorda Me
中級-
ジョーヘンダーソンによる名曲です。
テーマをトランペットで演奏する場合はBm7の指づかいが少し難しいので注意が必要です。
ナチュラル6thを強調したテーマ前半部と爽やかに転調を繰り返す、短いながらもよく練られた美しい曲で、僕も学生時代からよく演奏してきた曲でもあります。
ジャムセッションでも比較的コールされることの多い曲ですし、いくつかのキーでのドミナントモーションの演奏に慣れてきたらぜひとも取り組みたい曲です。
ジャズスタンダードバイブルには載っていませんが、有名なセカンドリフがあるので練習しておくと良いでしょう。
確か収録アルバムはアートファーマーの”Soul Eyes”だったかと思います。
Rhythm-A-Ning
初級-
ジョーヘンダーソンのお次はセロニアスモンクによる作品です。
個人的にはどちらも大好きなので嬉しすぎるラインナップ。
Rhythm-A-Ningというタイトルの通り、コードチェンジはリズムチェンジですし、テーマもモンクらしいユーモアに溢れながらもシンプルです。
複雑なものの多いモンクの曲にしてはこういった曲は珍しく、初心者にも取っ付きやすいモンク曲だと思います。
当然ジャムセッションでのコール率も高く、たまに「リズムチェンジやろうか!テーマ何が良い?」となったときに初心者が混じっていてもコールしやすい曲でもあります。
ちなみにこの曲の呼び方は「リズマニング」です。
僕は昔「リズムアニング」だと勘違いしていたので念のため書いておきます(笑)
Round Midnight
上級+
こちらもモンクによる超有名曲ですが、伴奏アプリの都合上インタールードは省略しています。
Rhythm-A-Ningとは打って変わり、その難易度にからかジャムセッションで演奏されることは稀な曲です。
非常に美しいメロディとハーモニーを持ち、一体どうやってこんな曲を生み出すことができるのかと思います。
最近扱いの分かってきた(ような気がする)マーティンコミッティでの演奏は非常に楽しいものでした。難しい曲であっても演奏していて楽しい曲は案外すんなりと収録が進みます。
この後のSamba De Orfeuは地味に地獄を見ました(笑)。
Samba De Orfeu
初級-
明るい曲調、比較的シンプルなコードチェンジ、そして楽しげなビートの曲なので決して嫌いな曲ではないのですが、僕には何かがいまいち飲み込めず収録はリテイクの嵐でした。
All Of Meでもそうでしたが、やはり心で歌うことのできない曲というものをうまく演奏することはとても困難なことなのでしょう。
残念ながら僕はジャムセッションでこの曲がコールされているところを見た記憶はありません。
決して知名度の低い曲ではないと思うのですが……
シンプルで演奏しやすい曲なので初心者の方は特に挑戦してみると良いでしょう。
Satin Doll
初級-
多くの方がご存知の通りシンプルなコードチェンジとメロディではありますが、スイングって何だろうと考えさせられる曲です。
スイングこそジャズ、ジャズこそスイング、と言っては言い過ぎかもしれませんが、決して多くの音を演奏しなくとも心地良いスイングさえあればジャズってそれで良いんじゃないか?と思うことすらあります。
この動画のようにSamba De Orfeuでのフラストレーションを発散すべく、やたらと吹きまくるのは邪道としか言いようがありません(笑)
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