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ヤマハのトランペットってどうなの?
日本が世界に誇る楽器メーカー、ヤマハ。
実際に作っているのは楽器だけでなくバイクやボート用エンジンなど多岐に渡りますが、トランペットにおけるヤマハとはどのようなものなのか、私見を書いてみたいと思います。
管楽器メーカーとしてのヤマハは日本だけでなく世界中でその名を知られており、スポンサー契約を結んでいるプロプレイヤーも多く存在する大企業です。
逆に言うならば大企業であるからこそ「ヤマハ トランペット 評判」とググっても楽器屋の宣伝記事や役に立たないまとめ記事、下手するとステマ記事がたくさん出てきてしまいます。
そこでどこからもスポンサードのない僕がヤマハのトランペットの特徴に関して書いてみるということの意義はあるのではないかと勝手に考え、ここに書いてみるとします。
関連:ジャズミュージシャンから見たトランペットのメーカーについて
僕自身のヤマハ歴
トランペットを始めた中学1年から3年間
→学校にあったヤマハのスチューデントモデル
高校1年から7年間
→YTR-8335G
それ以降はバックを使っていますが、僕自身のトランペット歴の半分近くをヤマハのトランペットで過ごしてきたことになります。
メリット
それではメリットの方から。以前書いたものと一部重複しますが。
・ピストンが最高!
さすがはメイドインジャパン。
ピストンのスムーズさはダントツぶっちぎりです。
もちろんしっかりしたところであれば他メーカーでも演奏に支障はありませんが、ヤマハのどこまでもクリアな操作感と比べてしまうと若干見劣りはします。
最近出てきたような安さだけが売りのメーカーなどとは比べ物になりません(笑)
・音程が良い
有名なメーカーであってもある程度の音程のばらつきは存在しますが、ヤマハのトランペットは比較的音程が良いものが多い傾向にあります。
当然音のツボも非常に捉えやすく、どこまでも均一だなと感じます。
・個体差が少ない
これも他メーカーと比べるとばらつきがかなり小さいと感じます。
・結局吹きやすい
ヤマハの特徴とも言える軽めの吹奏感とここまで書いてきたような特長から、いい加減に吹いても音のアタックの瞬間からぱっと音が鳴ってくれるような感じです。
実際に僕の知り合いのトランペットプレイヤーは某テーマパークでの仕事用としてヤマハのトランペットを使っているとのことです。
とはいえヤマハでトランペットを始めた初心者とそうでない初心者の間に明らかな差が出るとまでは思えません。
僕が直接聞いたことがあるわけではありませんが、「初心者はヤマハじゃないと上手くなれない」というのに近いことを言って楽器を売りつけようとする店員も残念ながら存在するようです。
デメリット
・音色
僕がヤマハからバックに乗り換えた理由がこれです。
あくまで私見ですが、一言で言ってしまえば八方美人。
すごく扱いやすいけどその音色にトランペットという楽器としての魅力を感じないのです。
ちなみに最近できたブランドってこういうの増えてる気がします。
楽器自体はそこそこ吹きやすく作り、音色もまあぼちぼち。
あとは微妙なスペックの違いと見た目を差別化して高く売ろうって魂胆・・・と言っては言い過ぎでしょうか(笑)
僕もヤマハの全てのモデルを吹き比べたわけではありませんが、ここまで書いたことから大きく外れるものはあまり無いかと思います。
良くも悪くも非常に精度の高い工業製品という印象です。
とは言ってもプロや上級者でヤマハを心から愛して演奏している方も存在します。
音色に魅力が無いのなら自分で作れば良いだけですし、楽器そのものの吹きやすさは音楽に没頭するための手助けとなります。
言い換えればトランペットを吹く上でどういう点を重視するかという違いです。
トランペットを始めたての人にバックとヤマハの音色の違いを尋ねてもまず分からないでしょうから、そういった初心者にとってはトランペットの吹きやすさを重要視すべきという考え方もありでしょう。
実際、うちで持ち帰りレンタルとして使って頂いているトランペットもヤマハですしね。