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トランペットのピストンの調子が悪い!さてどうする?(ピストン関連2)

バルブオイルの写真
前回書いたようにトランペットのピストンは非常にデリケートな部品です。
もちろん落としたりぶつけたりしてはいけませんが、そうでなくとも普段使っていてなんだか調子が悪いなと感じる時があるものです。
そういう時どうすればいいのかを考えてみましょう。

きちんとオイルを差しているか

超基本です。
たまにで良いよという方もいますが、基本的にはトランペットを吹くときは毎回オイルを差すようにしましょう。

トランペットで使うグリスやオイルに限らず基本的に潤滑油というものはサラサラしていればすぐに流れたり揮発し、逆に粘度が高ければ長持ちするものです。
そしてトランペットのピストンに差すバルブオイルはトランペットに用いる潤滑油の中で最もサラサラしているものです。
その上ピストンは最も頻繁に動かす部位ですから頻繁な注油はとても大事な事です。


バルブオイルがもったいないとは思わずにどんどん使いましょう。
1本千円前後の値段ですから、そんなバルブオイルをケチったあげくピストンを余計に磨耗させ調整に出す方が損です。

そもそもバルブオイルはピストンの動きをスムーズにする以外にもピストンの気密性を保ち、マウスピースから伝わってくる振動をなるべく逃がさず効率よくベルまで伝えていくという役割があります。
単なるピストンの保護という観点からだけでなく、十分な注油はそのトランペットが持つ本来のパフォーマンスを発揮させる上でとても重要な事です。

しつこいようですが、ケチらずどんどん使いましょう。

 

オイルを変えてみる

普段きちんと注油をしているが調子が悪い場合。
そういう場合はオイルを変えてみるのも一つの手段です。

楽器屋さんには様々なバルブオイルが売っていますが、最も手に入りやすいのはヤマハのバルブオイルでしょう。
昔は一種類しかありませんでしたが最近は4つのラインナップが存在します。

ヴィンテージ:粘度が高く、ピストンの磨耗した古い楽器向け。
レギュラー:普通(?)の粘度。特こだわりが無いとかよくわからない場合はとにかくこれ。
ライト:粘度低め。ピストンの動きがより素早くなる。
スーパーライト:さらに粘度が低い。ピストンの動きは非常にスムーズになる反面、長持ちしない。

ざっとこんな感じです。
僕自身ヴィンテージ以外は実際に使ったことがありますが、僕のトランペットではスーパーライトはまともに吹いたら30分くらいで動きが渋くなってくるので実用的ではありませんでした(ただしオイルが効いている間のスムーズさは抜群)。
何を買ったら良いのか分からないという場合はどこでも売ってて安いヤマハのバルブオイルはおすすめではあります。

あ、これ書いてるうちにどんどん長くなるやつだ・・・と気づいたので他のメーカーは実際に使ったことがあるものや手元にあるもののみをサクサクッと。

よみがえるモネットの悪夢・・・
Monetteマウスピースについて1(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)
Monetteマウスピースについて3ピッチセンターとは
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Monetteマウスピースについて6どうやってリスクを抑えて導入したか
Monetteマウスピースについて7最後に

 

 

Al Cass - Fast

昔からある定番オイルです。
僕がお世話になっている楽器屋さんでは僕の使用楽器であるBachと相性も良く、そこで修理したトランペットには大体アルキャス差してるよ。とのこと。
そもそもアルキャスって製品名だと思ってたけど、それはブランド名でファストが製品名だったのね。
使ってみた感想は(大分前のことですが)可もなく不可もなくという印象。ヤマハのレギュラーとどっこいどっこい?

 

Blue Juice

名前からしておかしい(褒め言葉)
読んでその名の通り、青い液体です。
スムーズな動きと持続性、そして何よりも石油臭い匂いにはまって今のバルブオイルにする前までは長年これを愛用していましたが、ずっとこれのみを使っているとピストンが引っかかるようになることがあったので使うのを止めました。
Bachとの相性が良くないと聞いたのですがそのせいなのか単なる個体としての相性なのかは不明です。
それさえなければ大好きなオイルだったんですが。

寒い部屋に長い間置いておくと固定物が浮いてくるのは僕だけですかね?他の人では聞いたことがないですが・・・。

 

La Tromba - T2

学生の頃使っていた青いキャップの優等生。
粘度は少し高め?
長持ちしましたが今使うには少し重いかもしれません。
Blue Juiceほどではありませんがクセになる石油臭がします(笑)

 

Berp - Bio Oil

天然素材を使っていて、容器には確か主成分はキャノーラ油とか書いてあったような。
強烈なレモン臭とかなり重めのピストンフィール。
丁度バルブオイルを持っていなかった生徒さんにあげてしまいました。
今頃は江田島で強烈な匂いを放っていることでしょう。

 

Hetman - Lubricant 2

バイオオイルを経て現在使っているオイル。
注油してピストンの動きを確かめた瞬間「おおっ!」となりました。
動きもスムーズだし長持ちします。
問題がなければ今後はこれを使い続けるつもりですが匂いがほぼしないのが難点(前に使ってたオイルの後遺症?)。

 

Fat Cat

昨日人から頂いたばかりでまだ未使用。
無臭、粘度高めでビンテージ楽器には良いとの評判だがいかに・・・。

 

結局長くなったじゃん・・・というわけで今回はピストンの調子が悪いのならバルブオイルを変えてみるのも一つの手段ですよというところまで!
続きはまた次回。

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