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使用感レポート:ミュージシャン向け耳栓、イヤーレーサー

もう数か月前のことですが、トランペットを練習していると少し耳が痛くなってしまいました。

耳の痛みには様々な原因があり、基本的には自分で判断するのではなく速やかに耳鼻科へ行くべきです(重要)。

しかしその頃からレッスンも多く、その合間の時間で防音室で練習する機会が多かったのですが、その防音室(3畳タイプのヤマハのアビテックス)は自宅の練習室(兼趣味のクワガタブリード部屋)に比べて反響が強く、練習後にはいつも耳が疲れたような感覚がありました。

また痛み自体もすぐに治まり、トランペットをしばらく吹いているとまた再発するというような感じ(ちなみに当時メインで使っていたシルキーB5を吹いていると顕著という……)。

そこできっとトランペットの反響音が原因だろうと思い、こんなものを購入して対策してみることとしました。

パッケージ表画像

イヤーとイレイサーでイヤーレーサー。ようするにミュージシャン向けの耳栓です。

 

 

購入


ネットの口コミで検索してみるとミュージシャン向けの耳栓として有名なのがこのイヤーレーサーだそう。

そもそも今までこの手の製品を試したことすらなかったので、どれを選べばいいのかもよくわかりません。

ですので有名&お値段が比較的手軽なイヤーレーサーをポチってみました。

執筆時点ではサウンドハウスで3280円、アマゾンだとちょいお高めの3980円なので迷わずサウンドハウスで購入。送料も無料ですし。

 

ちなみに今回サウンドハウスからもイヤーレーサーの発売元からも何の利益もいただいていませんし、当然アフィもやっておりませんので。念のため。むしろお金下さい(切実)。

 

そうそう。ついでに言うと差額1000円弱出して専用ケースも買ったんですが、こいつは不要でした。

100均で売ってそうなレベルのチープなアルミ製ケースで、ネジ式の蓋の開け閉めが毎度面倒なのと、塗装がすぐ剥がれてくるのでわざわざお金を出して買う意味はなかったかと。

イヤーレーサーを購入すればプラスチック製の(これまたさらにチープな)ケースが付属するので、通常の持ち運びにはそれで十分でした。

イヤーレーサー本体と専用ケース

イヤーレーサー本体と差額を出して買った専用ケース。

 

 

ミュージシャン向け耳栓に求められるもの


通常の耳栓であれば外の音が聞こえなくなれば良いのですが、ミュージシャン用となればそうなってしまっては困ります。

特にトランペットの場合はマウスピース周辺から骨伝導によって伝わってくる音と空気を介して伝わってくる音のバランスがあまりにも乖離してしまうと演奏がしづらくなってしまうことがあります。

※これには個人差がありますが、特に僕は苦手な方です。

 

このイヤーレーサーの売り文句としては、1キロヘルツ以上の耳に有害な高周波を狙って減衰(最大19デシベルまで)させてくれる仕組みとなっており、通常の会話や音楽鑑賞、演奏などには支障をきたさないということになっています。

こんなうまい話ホントかよって感じですが、まあ結論を言えば本当だったんですけどね。

 

装着方法


イヤーレーサー自体はシリコン製で、画像のように指でつぶすとくにゃっと変形します。

イヤーレーサーを指でつぶしている画像

サイズはXSからLまである中で今回はMサイズを購入。

なんというか、見た目があまりにも普通の耳栓すぎて、箱を開けて製品を見た瞬間の感想は「こんなもんに4000円も使ってしもた……」でした(笑)

 

同梱されている取説は英文ですが、まあ英語をよく分からない方でもパッと見て理解はしやすいでしょう。

上下左右の向きさえ間違えなければ適当にぎゅっと押し込むだけで十分効果を発揮してくれます。

耳から外したいときは透明なピンを摘まんで引っ張るだけです。



挿入時にピンを曲げてしまわないように気を付ける必要はありますが、それ以外は結構しっかりしており、耐久性は高そうです。

 

 

使用してみた感じ


まずトランペットを演奏しない場合ですが、イヤーレーサーを装着したままYouTubeを見たり、音楽を聴いたりすることはほぼ通常通り可能です。

普通の耳栓のように音が小さくなるというより、やはり一定のフィルターがかかって高周波(?)あたりの音が軽減されているような気がします。

なんなら今この原稿もイヤーレーサーを装着しながら書いていますが、周りの音が聞こえないわけでもないのにいつの間にか書くことに集中できているというような不思議な感覚です。

 

一方で肝心のトランペットの演奏時ですが、耳の保護という観点からはバッチリです。

フィーリングを素直に書くと、耳が痛く感じるエリアの音域が凄く軽くなって、よっぽど強く吹かない限りは耳が痛いと感じることはありません。

しかしもともと耳栓をしてトランペットを吹いた時の違和感が苦手というせいもあるのでしょうが、やはり演奏のしづらさは少し感じます。

それでも通常の耳栓やカナル型イヤホンに比べれば大分マシですが。

 

アダム・ラッパなんかは自身の著書で、ミュージシャン用イヤープラグの使用は耳を保護するだけでなくトランペットの上達のために役立つと勧めていたりしますし、僕の知り合いの演奏家にも耳栓をして演奏した方がハイトーンのツボがわかりやすいよねという方もいます。

 

逆に僕のように演奏中、骨伝導の音が露骨に聴こえるのが苦手という人は痛くなりやすい方の耳のみに装着して使用するのがお勧めです。

これにより違和感をかなり軽減した上で耳へのダメージをほぼ完全に防ぐことが可能になります。

 

というわけでトランペットプレイヤーにとって大事な耳を守るグッズの紹介でした。

正直言って期待した以上に効果のあったアイテムでしたし、意外と演奏以外に役立つことがあるので、僕は耳の症状が全くなくなってからもトランペットケースに常備するくらい気に入っています。

 

そして最後に念のため、耳が痛くなったらまず耳鼻科!です。

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