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Monetteの新作マウスピース:Tradition PLUS(2019/12/13追記)
最近「モネット“っぽい”マウスピースについて」という記事をいくつか書いてきましたが、丁度いいタイミングでモネットから新しいラインナップが発表されました。
過去記事:
モネット“っぽい”マウスピースについて1 – Flip Oakes
モネット“っぽい”マウスピースについて2 – AR Resonance
モネット“っぽい”マウスピースについて3 – Lotus
今回新たに発売となったラインナップ、その名も”Tradition PLUS”は外見は今までのトラディショナルなマウスピースと変わらないものの、モネットのマウスピースの特徴を受け継ぎ、なおかつ吹きやすいというマウスピースです。
当然僕は吹いたことがありません。公式サイトの説明に従うとこんな感じになります。
・高い音を出すのが非常にラク
・全ての音域で音程が良い
・全ての音域、ダイナミクスでよりはっきりとしたサウンドとアーティキュレーションが得られる
・全ての音域でより安定した素早いレスポンス
・今までモネットのマウスピースを吹いたことのない人でも順応しやすい
・Bb管とC管を一つのマウスピースで吹きたいプレイヤーには最適
・一般的なマウスピースと同等の形状、重さのため、演奏中に自分の音を聴き取りやすい
・軽めの楽器でセクションを演奏するのに適している
・最高水準と折り紙つきのモネットのリムとカップデザイン
画像を勝手に転載できないため詳しくは公式サイトをご覧頂きたいのですが、見た目は本当に普通のマウスピースそのものです。
これまでのモネットのマウスピースはSTC-1を初めとして独特のデザインでしたが、このTradition PLUSはそんな外観に抵抗を感じる人でも手に取りやすいデザインです。
外観が似ているということはその重さも一般的なマウスピースとあまり変わらないはずですから、これがモニタリングの良さ(演奏中に自分の音を聴き取りやすい)に繋がっているということです。
確かにSTC-1などは音がズバーンと遠くへ飛んでいくのですが、周囲がうるさい環境で演奏すると自分の音が聴き取りづらくなってしまうことがありました。
これはレゾナンスになってかなり改善されたのですが、Tradition PLUSはさらにモニタリング性が向上しているとのことです。
なんとたったの3サイズしかありません。
潔すぎる(もとい少なすぎる)サイズ展開ですが、公式サイトの記述によればTradition PLUSは従来のマウスピースに比べて楽に演奏できるので持久力や高音域の楽さを犠牲にすることなく大きめのリムサイズへ移行でき、そのメリット(音量や響き)を受けることができるという理屈のようです。
※一般的にはマウスピースのリムサイズが演奏に与える影響には様々な見方がありますが、あくまでもモネットの見解です。
205ドルとまあまあお高めです。
レゾナンスクラシックが265ドル、レゾナンスプラーナが349ドルというのに比べればまだ安い方ではありますが。
ちなみにシルバーシリーズは195ドルと一番安いのには変わりありません。
※価格は全て2019年10月現在。送料別。
実際に比較している動画を見ていただくのが手っ取り早いでしょう。
一般的なマウスピースとTradition PLUSの比較動画は公式サイトでも見ることができますが、こちらの動画では4通りの組み合わせでのデモンストレーションが行われています。
1.一般的なトランペットと一般的なマウスピース
2.一般的なトランペットとTraditinon PLUS
3.モネットによってチューンされたトランペットとTraditinon PLUS
4.モネットによってチューンされたトランペットとPLANA Resonance
※使用されたマウスピースのサイズは全て同じ。
動画の内容を簡単にまとめてみました。例によって英訳に自信ありませんが(笑)
1.(40秒くらいから):上の音がわずかにぶら下がり、それを補正しようとすると上に行き過ぎてしまう。
2.(1分10秒くらいから):高音域が楽に。高い音を出すために体を圧縮させる必要が無い。しかしハイCではわずかに音程がぶら下がる(モネットはこれをトランペットのせいであると説明)。
3.(1分50秒くらいから):より高音域が楽に。
4.Traditinon PLUSの演奏(2分50秒~)、とPLANA Resonanceの演奏(3分10秒~)の比較。
公式サイトや動画の中でも語られているように、より遠くへ音を投影するように設計されているレゾナンスなどと比較してTradition PLUSは一般的なマウスピースと似たような音の投影の仕方(他のモデルに比べて近くで鳴る傾向)をするということです。
ですから単にモネットのマウスピースに慣れることができるか不安という方以外にも、従来のモネットマウスピースよりもっと自分の音をモニターしたいと思う人にとっては良い選択肢となることでしょう。
例えば周囲がうるさいビッグバンドなどでの演奏や、自分一人だけ遠くまで響いて突出した音を出すようなことがはばかられるアンサンブルやブラスバンドなどでの演奏には向いているかもしれません。
以下追記(2019/12/13):
実際に試奏する機会を得ました。
僕が普段使っているResonance PRANA B2S3Wと比較すると以下のような違いがありましたが、あくまでも個人的感想であることをご承知おきください。
各サイズともリムが少しフラット気味。
カップはボウルカップに近く、恐らく「スラップ」を意識している。
バックボアは外見ではPRANAと変わらないくらい、かなり広め。
個人的にはフラットなリムが苦手なので窮屈な印象を受けましたが、それさえ大丈夫ならわりと気に入る方は多いかもしれません。
吹いたときの抵抗に関してはさほど大きな違いを感じませんでしたが、自分の音は確かにレゾナンスと比べて同等か少し聴きやすいくらいかもしれません。
出ている音はモネットのマウスピースにしては地味というか普通っぽい印象。
明るいか暗いかで言うと明るめな音色かと思います(使用楽器にもよると思いますが)。
同行者が持っていたSTC-1 Classic B2(スラップ無しの旧モデル)と比較すると明らかにトラディションプラスの方が軽い力でパンと鳴る感じです。
店頭での実売価格は3万円程度とのことですから決して安くはありませんが、都内ではいくつか在庫している楽器店も増えてきましたし、この機会に試してみてはいかがでしょうか。
過去記事:
モネット“っぽい”マウスピースについて1 – Flip Oakes
モネット“っぽい”マウスピースについて2 – AR Resonance
モネット“っぽい”マウスピースについて3 – Lotus
今回新たに発売となったラインナップ、その名も”Tradition PLUS”は外見は今までのトラディショナルなマウスピースと変わらないものの、モネットのマウスピースの特徴を受け継ぎ、なおかつ吹きやすいというマウスピースです。
Tradition PLUSの特徴
当然僕は吹いたことがありません。公式サイトの説明に従うとこんな感じになります。
・高い音を出すのが非常にラク
・全ての音域で音程が良い
・全ての音域、ダイナミクスでよりはっきりとしたサウンドとアーティキュレーションが得られる
・全ての音域でより安定した素早いレスポンス
・今までモネットのマウスピースを吹いたことのない人でも順応しやすい
・Bb管とC管を一つのマウスピースで吹きたいプレイヤーには最適
・一般的なマウスピースと同等の形状、重さのため、演奏中に自分の音を聴き取りやすい
・軽めの楽器でセクションを演奏するのに適している
・最高水準と折り紙つきのモネットのリムとカップデザイン
デザイン
画像を勝手に転載できないため詳しくは公式サイトをご覧頂きたいのですが、見た目は本当に普通のマウスピースそのものです。
これまでのモネットのマウスピースはSTC-1を初めとして独特のデザインでしたが、このTradition PLUSはそんな外観に抵抗を感じる人でも手に取りやすいデザインです。
外観が似ているということはその重さも一般的なマウスピースとあまり変わらないはずですから、これがモニタリングの良さ(演奏中に自分の音を聴き取りやすい)に繋がっているということです。
確かにSTC-1などは音がズバーンと遠くへ飛んでいくのですが、周囲がうるさい環境で演奏すると自分の音が聴き取りづらくなってしまうことがありました。
これはレゾナンスになってかなり改善されたのですが、Tradition PLUSはさらにモニタリング性が向上しているとのことです。
サイズ
なんとたったの3サイズしかありません。
6
3Cに相当。今まで5Cや7Cを演奏してきたプレイヤーに強くおすすめ
3
1 1/2Cに相当
2
1 1/4Cに相当
潔すぎる(もとい少なすぎる)サイズ展開ですが、公式サイトの記述によればTradition PLUSは従来のマウスピースに比べて楽に演奏できるので持久力や高音域の楽さを犠牲にすることなく大きめのリムサイズへ移行でき、そのメリット(音量や響き)を受けることができるという理屈のようです。
※一般的にはマウスピースのリムサイズが演奏に与える影響には様々な見方がありますが、あくまでもモネットの見解です。
値段
205ドルとまあまあお高めです。
レゾナンスクラシックが265ドル、レゾナンスプラーナが349ドルというのに比べればまだ安い方ではありますが。
ちなみにシルバーシリーズは195ドルと一番安いのには変わりありません。
※価格は全て2019年10月現在。送料別。
実際のサウンドは
実際に比較している動画を見ていただくのが手っ取り早いでしょう。
一般的なマウスピースとTradition PLUSの比較動画は公式サイトでも見ることができますが、こちらの動画では4通りの組み合わせでのデモンストレーションが行われています。
1.一般的なトランペットと一般的なマウスピース
2.一般的なトランペットとTraditinon PLUS
3.モネットによってチューンされたトランペットとTraditinon PLUS
4.モネットによってチューンされたトランペットとPLANA Resonance
※使用されたマウスピースのサイズは全て同じ。
動画の内容を簡単にまとめてみました。例によって英訳に自信ありませんが(笑)
1.(40秒くらいから):上の音がわずかにぶら下がり、それを補正しようとすると上に行き過ぎてしまう。
2.(1分10秒くらいから):高音域が楽に。高い音を出すために体を圧縮させる必要が無い。しかしハイCではわずかに音程がぶら下がる(モネットはこれをトランペットのせいであると説明)。
3.(1分50秒くらいから):より高音域が楽に。
4.Traditinon PLUSの演奏(2分50秒~)、とPLANA Resonanceの演奏(3分10秒~)の比較。
公式サイトや動画の中でも語られているように、より遠くへ音を投影するように設計されているレゾナンスなどと比較してTradition PLUSは一般的なマウスピースと似たような音の投影の仕方(他のモデルに比べて近くで鳴る傾向)をするということです。
ですから単にモネットのマウスピースに慣れることができるか不安という方以外にも、従来のモネットマウスピースよりもっと自分の音をモニターしたいと思う人にとっては良い選択肢となることでしょう。
例えば周囲がうるさいビッグバンドなどでの演奏や、自分一人だけ遠くまで響いて突出した音を出すようなことがはばかられるアンサンブルやブラスバンドなどでの演奏には向いているかもしれません。
以下追記(2019/12/13):
実際に試奏する機会を得ました。
僕が普段使っているResonance PRANA B2S3Wと比較すると以下のような違いがありましたが、あくまでも個人的感想であることをご承知おきください。
各サイズともリムが少しフラット気味。
カップはボウルカップに近く、恐らく「スラップ」を意識している。
バックボアは外見ではPRANAと変わらないくらい、かなり広め。
個人的にはフラットなリムが苦手なので窮屈な印象を受けましたが、それさえ大丈夫ならわりと気に入る方は多いかもしれません。
吹いたときの抵抗に関してはさほど大きな違いを感じませんでしたが、自分の音は確かにレゾナンスと比べて同等か少し聴きやすいくらいかもしれません。
出ている音はモネットのマウスピースにしては地味というか普通っぽい印象。
明るいか暗いかで言うと明るめな音色かと思います(使用楽器にもよると思いますが)。
同行者が持っていたSTC-1 Classic B2(スラップ無しの旧モデル)と比較すると明らかにトラディションプラスの方が軽い力でパンと鳴る感じです。
店頭での実売価格は3万円程度とのことですから決して安くはありませんが、都内ではいくつか在庫している楽器店も増えてきましたし、この機会に試してみてはいかがでしょうか。