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Monetteマウスピースについて2(旧ホームページ掲載分)

※以下の記事は旧ホームページに掲載していたものを加筆修正したものです。

前回記事ではざっくりとだけモネットのマウスピースについて書きましたが、今回はモネットの型番の読み方というか、リムやカップ形状にフォーカスしてみたいと思います。
もちろんモネットではトランペット以外の楽器のマウスピースも販売していますが、一連の記事では基本的にトランペットのマウスピースについてのみ述べることとします。念のため。
モネット公式サイトをご覧になりながら読み進めて頂くと理解しやすいかと思います。

 

マウスピースを選ぶとなるときに一般的には最も気にするべきなのはリムの大きさやカップの深さ、エッジの形状等であると思います。
このようなバリエーションについて知りたい場合はもちろんこちらにも載っていますが、数値がインチ表記になっているため非常に見づらいという問題があります。

そこで役に立つのがインチ表記をミリメートル表記に直した楽器堂さんのこちらのページです。
(無断リンクです。もし何か不都合ありましたらご連絡ください)

楽器堂さんのページは全ての型番を漏れなく網羅しているというわけではありませんが、大抵のものはカバーしています。ただし全ての数値が正しいかどうかは確認していません。
100%確実な数値が知りたい場合にはモネットのウェブサイトに載っているものを必ず確認するようにしましょう。

“リムカンター”という聞き慣れない言葉はリムの”輪郭”とか“外形”という意味です。
カップ深さは1から10まであり、数値が大きくなるに従って深くなる傾向にあります。

 

SLAPとは

SLAP(スラップ)というのはいわゆる“えぐり”加工の一種で、リムの内側をわずかにえぐってカップ容量を増加させたものです。同じ型番でもスラップのものとそうでないものではスロート径も少しだけ大きいようです。

“ぱちんと叩く、びんたをする”と訳されることが多く、何のこっちゃと思われる方も多いかもしれません。実際に吹き比べたことがあるのですが(STC-1 B2 ClassicとSTC-1 B2S3 Classic)、SLAPの方が軽い力で音がよく飛んでいくような印象です。ただ、演奏中の力みに対する許容範囲はより狭くなったような気がしました。
マウスピースの型番の後半のS3とかS5などの表記がスラップという意味で、数字が大きくなるほどえぐりの度合いが深いという意味かと思います。
B2S3からスラップが入るようになったようですが、それ以降ほとんどの型番に採用されました。
“ぱちんと叩く、びんたをする”という邦訳からリードなど激しい演奏に適したものと誤解される方もいらっしゃるかもしれませんが、しっとりしたバラードも問題なく演奏することができます。

これは僕個人の考えですが、従来のものより少ない力でリラックスして吹きつつ、より効率良く音を響かせるための加工と解釈して良いのではないかと思います。

 

Lとは

もちろんラージという意味ではありません。
型番にLのついたものは基本的にリードトランペット向けのリードモデルです。

少ししか吹いたことはありませんが、エッジの効いた音が出しやすかったかと思います。
ハイノートも出しやすく、普段ならもう無理というところでも芯が消えずに残ってくれる印象でした。

 

Wとは?

ワイドリムです。リム内径がわずかに広く、それと同じだけリム外径も広くなっています。
 

 

特注のものを含めると他にも様々な型番が存在しているようですが、一般的なものとしては大体こんな感じでしょうか。
次回はモネットの提唱する“ピッチセンター”について書いてみます。

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